Part 4 マウスピース部の形成

 

 マウイ・ザフーンは音色が魅力的ですし表現力も豊なので素晴らしい楽器であることは間違いないのですが、前述のとおりいくつかの問題点があるため誰でも扱える楽器ではないのが残念なところです。

 それでその良い所を活かしながら、もっと誰でも扱える楽器にしたいという思いで自ら新しい楽器を開発することにしたわけです。

 

 ということで、新たな楽器の開発からヒチリコとして完成するまでの道のりを振り返っていきたいと思います。

 

 まず材料ですが、長さやマウスピース部が咥え易くすることを考えれば真竹では太すぎて無理ですから、細い篠竹(女竹)を使うことにしました。

 

 篠竹は昔から篠笛の材料ですから当然の選択だと思いました。

 

 加工に関してはまず音を作る最重要部分であるマウスピース部をできるだけ普通のサックスに近い形に削り出すことにしました。

 

 マウイ・ザフーンはマウイ島の竹で少々太目なので削りすぎるとテナーサックスのリードでも隙間ができてしまい取り付けられなくなるのです。

 そのためリードを取付ける部分が少ししか削れず、マウスピース部が太い竹のまま咥えるような形になり普通のサックスとはまったく違う感じで吹き難いのです。

 

 篠竹ですと適度な太さのものが選べるので、マウスピース部の先端部分をかなり薄目に削ることができ、それほど太く感じることがなくなり吹き易くできるのです。

 この点は日本の篠竹のお陰なので、日本に産まれて良かったと思います。

 

 リード楽器はマウスピース部にリードを取り付けて吹くことによってリードが振動して音が出るわけですからマウスピース部良い音を出す肝の部分であり、マウスピース部の削りの良し悪しが吹き易いか吹き難いか、良い音色か汚い音色を決定付けるのです。

 

 できるだけ普通のサックスに近い吹き心地で音が出易くなることを目標に何本も削っているうちに今では開発当初に比べてより薄く咥えやすくなっています。

 

 しかし竹材の違いで同じように削ったつもりでも音が出難いものがでてきます。削りの微妙な違いで大きな差がついてしまうのです。

 マウスピース部の形成は見た目ではわからない奥深さがあって本当に難しいのです。

 

 とりあえずこうしてマウイ・ザフーンのマウスピース部が咥え難いという問題は改善されました。

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